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4/8「2段階で考える防災」

4/8「2段階で考える防災」4月8日放送
「2段階で考える防災」

川上:サポートコミュニティ飛騨の川上哲也です。先日、リスナーの方から「毎週聞いてますよ~」という言葉を頂いたんですが、そうやって声をかけてくださると本当に嬉しいですよね。さて先週は、災害の基礎の基礎ということで、備えによって災害になる時とならない時があるってお話しをさせて頂きましたよね。

遠藤:同じ揺れの地震が来ても、建物がしっかりしていれば災害にならないということでしたよね。

川上:そうですね。で、先週の最後に、災害による被害を少なくするためにも、先ずは家族で話し合ってみましょうとお話ししましたんで、今日はですねぇ、防災の基礎の基礎ということで、その「家族で話し合う内容」について一緒に考えてみたいと思います。

遠藤:宜しくお願いします。家族で話し合うこととして先ず頭に浮かぶのは、避難所はどこか?とか、非常持出袋には何を入れておくか?ということですよね。

川上:そうですね。確かに、避難所の確認とか非常持出袋が真っ先に浮かんでくる方も多いでしょうね。でもそれはですねぇ、防災訓練が避難所へ避難するという設定から始まるものが多いとか、防災の研修会では必ずと言っていいほど、非常持出袋について念入りに教えているために、もっともっと肝心な部分を見逃してしまう…ということもあるんですよね。

遠藤:もっともっと大切な部分と言いますと?

川上:避難所ってのは命が助かった方が行く所ですし、非常持出袋も命が助かってから役に立つものでしょ。

遠藤:確かにそうですよね。では、どんなことを話し合えばいいんですか?

川上:防災について家族で話し合う内容としては、3段階、或いは2段階に分けて考えるべきだと思います。これがごっちゃになってしまうから、「命を守る」という絶対にしなければならないことがおろそかになってしまうんですよね。

遠藤:川上さん、今まで防災研修会では、そういった、3段階とか2段階に分けて考えるなんてことは教わっていませんけど、どのように分けて考えればいいんですか?

川上:それはですねぇ、3段階に分けるとしたら、先ず第1段階として家族で最も重点を置いて考えて欲しいのが「いかに命を守るか?」、つまり、いかに助かるか? いかにして死なないか? 第2段階として考えて欲しいのが、「家族間の連絡と避難」、つまり安否確認と安全な所への避難。第3段階として避難生活について考える…というように、3つに分けると考え易いですよね。

遠藤:第1段階として、いかに命を守るか? 第2段階として、家族間の連絡と避難。第3段階として避難生活ですか。2段階の場合はどうなるんですか?

川上:2段階の場合は、第1段階として「命をいかに守るか?」から「家族間の連絡」まで。第2段階として「避難」と「避難生活」になりますよね。

遠藤:なるほど~。それじゃあ、今回の放送では、わかり易く、2段階に分けてお話しして頂きたいと思いますけど、この2段階に分けてみたものを見てみると、これって、災害が起きて最初に来るものから、時間が経ってから起こるものと、時系列的にもこういった並び方になりますよね。

川上:そうなんですよね。時系列的にもこういった並び方になりますし、最初に来るものの方が、より重要性も高いんですよね。例えば、いかに命を守るか?がおろそかになって命を落してしまったら、いくら避難生活について考えていても何にもならないですよね。

遠藤:確かにそうですよね。それじゃあ、逆の場合はどうなんですか?

川上:ある家族が、いかに命を守るか?だけを、徹底して考えたとしますよね。で、命は助かったけど避難生活用の物は全く用意していなかった。この場合と、さっきのように、避難生活については準備していたけど命を落としてしまったという場合、2つを比べて、遠藤さんだったらどっちを選びます?

遠藤:勿論、命が助かる方を選びますよね。

川上:ところが今までは、これがごっちゃになって防災訓練とか防災研修会で教えられていたでしょ。だから、そのために命を落としてしまう方もあるくらいなんですよね。

遠藤:それはなぜなんですか?

川上:それはですねぇ、避難してこんなことが大変だったとか、そういった生きてる方からの反省点の方が大きく聞こえてしまうことも原因の一つじゃないかと思いますよね。命を落としてしまった方の、何故か?があまり検証されていないというのが現実なんですよね。

遠藤:今のお話しを聞くと、なぜそうなるの?と思っちゃいますけど、例えば…ということで、過去の災害では、どんなことがあったんですか?

川上:例えば、としてお話しするならば、このヒッツでは何度もお話ししましたけど、過去の台風災害で、非常持出袋を準備している間に水かさが上がって避難するタイミングを失った場合などがわかり易いですよね。

遠藤:そういったケースはよく耳にしますけど、防災研修会とかではそれが改善されたんですか?

川上:残念ながら、殆ど改善されていないんですよね。さて、今の水害で非常持出袋を準備しようとして逃げ遅れたケースについて2段階で考えてみますと、「安全な所へ早急に避難する」というのが命を守る第1段階の行動になりますよね。で、逃げ遅れの原因となった「非常持出袋の準備」というのは、これは、避難生活を始めてから役に立つものですから、これは第2段階の行動に入ります。

遠藤:なるほど~。第1段階の行動を優先しなければならない時に、第2段階の行動を優先してしまったということですよね。

川上:そうなんです。非常持出袋を持って出ることができなかったために、避難所で命を落としたという方は、過去にあるか?と考えてみると、それはないですよね。だから、家族で防災を考える時も、第1段階である「命を守る、家族の連絡」を優先して考える、その次に第2段階となる「避難生活」を考えて欲しいですよね。ということで、今日は、具体的な話合いの内容にまではいけなかったですから、来週は、第1段階の、いかに命を守るか、家族とどうやって連絡を取るかについてお話しさせて頂きますね。

この記事へのコメント

machi さんのコメント

大事なものを取りに帰って命を落としてしまった人も多くいますね。
まずは身ひとつ です。 余裕があれば貴重品、荷物ですね。

イタリアでも大きな地震がありました。 日本も地震国。
いつ どこで起こるかわかりません。 
Posted on 2009年04月08日 13:36

川上哲也 さんのコメント

その通りですよね。
命以外のものは、助かりさえすればなんとかなるものばかりなのですが…これがなかなか理解されないんですよね。
Posted on 2009年04月08日 21:43
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